化粧品業界が安定している理由

化粧品業界が安定している理由

どうせ就職・転職するなら、安定した業界に入りたい。多くの人がそう思っているのではないでしょうか。皆さんが興味を持っている化粧品業界は、実はとても安定している業界です。この先がどうなるかは正確には言えませんが、この先も成長していく有望な産業であることは間違いないでしょう。

私は2008年に美容部員専門の人材会社を立ち上げました。その年の秋にリーマンショックがありまして、電化製品や自動車の工場に勤務する派遣社員やアパレル店舗で働く販売スタッフが大量に解雇されたというニュースを目にしたこともありました。

しかし、当時の私たちがお取引していた化粧品業界では、本社の社員や美容部員などの化粧品販売スタッフが解雇されるといったことはほとんどなく、求人の募集がなくなることも滅多にありませんでした。

業界が違うと、ここまで違うのかと思いましたが、そう、違います。それは、化粧品という商材に理由があります。

 

化粧品は女性にとってなくてはならないもの

化粧品は女性にとってなくてはならないもの
不況でお給料がなかなか上がらない、となった場合、女性は化粧品を買わずに、スキンケアをせず、ノーメイクで外出するでしょうか?
これまで買っていた化粧品の単価を少し下げるようなことは多少なりともあるでしょうが、恐らくほとんどの女性は、少しくらい他の出費を削ってでも、化粧品を買い続けるでしょう。

事実、ここ20年において、さまざまな好不況の波がありましたが、化粧品の売上はずっと安定しています。最近では、中国人を中心とする外国人旅行客の購入の影響があって、右肩あがりに伸びています。

 

日本の化粧品は海外でも人気

日本の化粧品は海外でも人気

化粧品には、富裕層向けの高級化粧品があれば、そこまで所得が高くない方でも購入できる低価格の良質な化粧品がたくさん出ています。また、日本の化粧品の品質はとても高く、海外でも評価されていてアジアでは特に人気があり、海外製品に負けてしまう、ということはあまり想定されず、今後も安定して成長していく業界の一つだと思います。

 

高齢化社会でも化粧品業界は期待できる

化粧品を使うターゲット人口は、高齢化に伴い、拡大しています。昔は20~60歳までがボリュームゾーンでしたが、今では小学生や中学生がスマホで動画を見ながらメイクアップをしていますし、上は70代~80代の方も化粧品を使う人が増えています。

老人ホームへ美容部員さんを派遣して、メイクを通じてご年配の方を笑顔にしつつ、気に入った商品を購入頂くことをビジネスにしている会社もあり、化粧品を使う人口は今後も拡大し続けると言われています。

 

美容部員はとても安定した職業のひとつ

同じ販売職として、美容部員とよく比較される職業のひとつにアパレル販売員があります。アパレル業界は景気の波を思いっきり受けやすく、店舗縮小やブランドの撤退などが頻繁に発生し、それによって販売員の雇用にも影響が出ます。

一方、化粧品業界はとても安定していて、景気の波をあまり受けないため、店舗数の縮小やブランドの撤退等はあまり発生せず、美容部員の雇用もとても安定しています。また、海外からの人気が高まっていたり、男性コスメが拡がっていたりする影響もあって、今後も安定した業界であることが想定されます。

 

業界は安定しているのに、美容部員の離職率は高いのはなぜ?

業界は安定しているのに、美容部員の離職率は高いのはなぜ?

ここまで、さんざん化粧品業界は安定していてそこで働く美容部員の雇用も安定しているよって言ってたのに、離職率が高いってどういうこと?と思われたかも知れません。

実は、美容部員は安定しているはずなのに、実は離職率がとても高いんです。それは会社が一方的に解雇したり、契約を更新しなかったりするのではなく、美容部員になった人がさまざまな理由で、短い期間に辞めていってしまうからなんです。

では、美容部員になった人はどんな理由で辞めていくのでしょうか。それについては、以下の関連記事で詳しく書いてありますので、あわせてご覧ください。

 

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この記事をかいた人

大学卒業後、大手人材会社パーソルキャリア入社。その後、@cosmeを運営するアイスタイルに入社、人事部、社長室、メディア事業部、子会社社長を経て、2018年に美容業界専門の新卒対策メディアを運営する「ビューティーツリー」を創業。